新しい春の訪れ
合唱曲が好きである。一番は決められないけれど、信長貴富氏作曲の「恋唄・空」や「恋よ、ぼくらふたりの…」はもう何度聴いたかわからない。
あるとき、同じく合唱好きの同僚にそのことを伝えると、「私は、信長貴富氏の曲の中では、「「春」が一番好き」との手紙をくれた。もう10年近く前の話だが、すぐに私も「春」を聴いてみた。 納得! 新川和江氏の詩に、信長氏が曲をつけたものだったが、「わたしはもう悲しむまい」の歌詞から始まるこの曲には、人の心を元気にする力があった。
春。別れと出会いが交差する季節。私も昨日(2023年3月31日)、定年退職を迎え、長らく務めた学校をあとにした。楽しいことやうれしいことと同じくらい、つらいことや悲しいこともあった。しかし、「私はもう悲しむまい。…春だもの」とつぶやきながら、新しい春に出発した。